第三の波を読んで思うこと

「第三の波」を読み進めている。

時代を大きく返るうねりを波に例えて歴史を読み解き、未来を予想する本である。

第一の波は人類が狩猟生活から農耕生活にわかっていったタイミングであり、第二の波は産業革命である。

産業革命による大量生産・大量消費を成立させるために、規格化・専門化・同時化・集中化・極大化・中央集権が進みながら産業社会が構成されてきたことをとく。

私がまだ14歳だった1980年初版の本である。

第三の波は情報革命による脱産業社会の到来のことだと唱えている。

GAFAMの創業前後に書かれた本であり、2022年の今も本書で予言された第三の波がまさに進行していることが実感できる。

どのようなものの見方を獲得すればこんなに先が読めるようになるのかと関心する。

第三の波では多様性が強調されており、規格化・専門化・同時化・集中化・極大化・中央集権と対立する概念に世の中が進んでいると思う。

集中をやめて分散してグローカルの動きが進んでいくのだろう。

一方で消滅する地方自治体の話も相変わらずかしましい。

インフラ維持に必要な人口、メタバースにどこまでのリアリティを期待してよいか、老後の自分に必要なエネルギー量の見積もりと入手手段などの制約条件を加えて老後の終の住み処をどこに構えるかなどの今後の生き方を深く考えさせるきっかけとなる良書であった。

社会に出て直後の30年以上前に当時の専務が課長以上を集めて「第三の波勉強会」なるものを開いていたので購入だけして本棚に眠らせていたがこのタイミングで手に取ることができてよかった。

時代が追いついてきたことと私自身の読解力の向上でやっと良さがわかった。

メタバース協議会と養老先生

携帯を見ていたらヤフーニュースでメタバース推進協議会が発足し養老孟司先生が代表理事になったと書いてあった。
さまざまな形で脳と身体の関係や世間と自然について考えをのべてきた人にふさわしい適職といった感じである。
幽霊について述べた時も驚いて逃げ出すときにひっくり返って骨折したとする。
その時に幽霊はその人にとって現実とも書いていた。ゲームも好きだしメタバースの専門家とも対談していた。
哲学的命題の一つに経験機械というものがある。昔、百億の昼と千億の夜という光瀬龍原作、萩尾望都作画の漫画が少年チャンピオンで連載されていて、その中のワンシーンでもにたようなエピソードが記載されていたと記憶している。
培養槽に繋ぎこまれて一生幸福な夢を見続けることは果たして幸福か?という問いを立てている。
メタバースの世界でどのように身体と折り合いをてけていくか?
議論を見つめるとともに自分でも考えたい。

未来っぽいことを考えると何故か葱坊主を思い出す!