唯一無二の顧客は「自分」。ものづくりのフレームワークで紡ぐ、60歳からのライフプラン

人生の半分以上を加工食品メーカーの技術職で働いてきた。

「もの作りの世界」は、どの業界も(企画)・開発・製造・営業といった、【直接部門】をつなぐ流れがあり、それを支える人事・総務・財務・品質保証などの【間接部門】がある。

ふと、人生の最後に残る「思い出」というプロダクトを意識した時、この方法論を使って、60歳以降の第二の人生のライフプランを考えて見るのも面白いのではないかと思った。

今まで沢山の商品を世に出してきた、そのスキルと経験をもって、「自分」という唯一無二の顧客に、最高の「思い出」という商品を届けたい。

今回は、私が旅してきた「直接部門」のプロセスを振り返りながら、そのヒントを整理してみる。

1.企画

・フェーズの定義:世の中にまだない価値を想像して、世界観や設計図を作り出す。

・私の経験:マクロ・ミクロの環境分析を行い、シーズ(独自の技術・材料)×マーケットイン(お客様のニーズ・困りごと)を掛け合わせてアイデアを膨らませる。
KJ法やマインドマップで具現化し、コンセプトを「ターゲット+ベネフィット+理由・機能」に落とし込む。
日本の香辛食品を中国に広める際、現地で好まれる「八角」を利かせて形作ったのは良い思い出だ。

2.研究開発

・フェーズの定義: アイデアを形にするため、試作を繰り返してクオリティを高める。

・私の経験: 塩分濃度や、途切れず続く香辛料の香りなど、美味しさの「基本(型)」を崩さずに、現地の好む味を試食で探る。グループインタビューやCLT、HUTなどの調査手法を駆使して完成度を上げつつ、原材料の安全性や食品法規、コスト率にも対応しながら加工食品へと落とし込んでいく。

3.生産・現場への落とし込み

・フェーズの定義: 手鍋スケールで作り込んだ目標の味を、工場の現場で大量に連続生産(量産化)する。

・私の経験: ここが腕の見せ所だ。
スケールが大きくなると水蒸気がトラップされて「炒めるつもりが煮込み」になったり、ポンプ輸送で粘度が低下したり、120℃超の殺菌で味が変わったりする。
連続生産時の微生物増殖にも目を配りながら、いかに「手鍋と同じ味」を再現するかに心血を注いだ。

4.営業

・フェーズの定義: 顧客ニーズを的確に捉え、付加価値を売上に変えて利益を最大化する。

・私の経験: 当時の中国では「メニュー(食べ方)が存在しない」ところからのスタートで、営業部隊は本当に苦労していた。だからこそ開発の立場として、美味しい調理法を伝えるために、よく営業に同行して前線に立ったものである。

こうして書き起こしてみると、私のサラリーマン人生はまさに「ものづくりのプロセス」を旅する日々だったのだと改めて気付かされる。

そして、この旅はまだ終わらない。

ここに、今度は「間接部門(品質保証やリスクマネジメント)」の視点や役割を加えながら、これからの自分の暮らしや、「苔テラリウム」の市場攻略について、企画から営業までの戦略・戦術を推進していこうと思う。

攻めと守りの両輪を回す、私だけの新しいものづくり。

もしよければ、これからの挑戦にお付き合いください!

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